2019.12.22ブログ

パッケージは見た目だけだと失敗する

パッケージをどうするかは売上を左右する大事なポイントです、
そう、デザインは商品の中身同等かそれ以上に売上に影響することもあるほど重要なファクターであることに異存はありません。
そのデザインを検討する際に意匠のみを考えていると我々小規模事業者は痛い目にあってしまいます。

パッケージデザインとはその意匠以外のコトも含めてデザインと呼ぶべきで、損益を左右するほどの重要なファクターと認識すべきです。

まず今我々小規模事業者、こだわりの商品を作る事業者にとって非常に損益に大きな影響を与えているのはヤマトの値上げに端を発した宅配便の一斉値上げです。

サイズが80サイズなのか100サイズなのか120サイズになるのかは大きな問題です。

検討項目その1.宅配便のサイズは何サイズで送るのか

大手の用にチャーター便や路線便で10ケース以上などで出荷は難しいですから1ケースまたは2ケースで発送できるようなケースデザインをしなければいけません。

検討項目その2.発送ロット(ケース単価)はいくらにするのか

「ある箱に入れて送ります」という事業者さんが結構います。
ケース入数を考える際に今ある箱に入るだけ入れよう、そうすれば資材も増えないし・・・なんて考えていては商売になりません。

私の場合、常温便100サイズの関東近郊、東北の送料は大体600〜700円です。私たちは宅配便発送の送料を平均で10%と想定しています。その中でも近い関東東北は7〜8%程度と決めています。
(この5%は送料なので試算表上は販売管理費ですが、原価計算時はすでに製造原価に含めて計算しています)
ですので、

ex).1個口が700円の送料がかかる場合、
発送ロットの単価が7000円だと送料10%となり、10000円だと7%となります。

私の場合は発送ロットは10000円を基準に設定しています。(実際には7000〜8000円になることも多いですが。)

例えば、卸価格が250円の商品を18入れ1ケースを2合、1個口(発送ロット)=9000円という風になり、送料は7.7%となります。

検討項目その3.どんな形状にするか

雑貨店や最近多く見られる食品セレクトショップは「立つ」パッケージ。
SMなど量を販売するお店は「積める」パッケージ。
コンビニや首都圏の小型店だと穴の合いた「掛けられる」パッケージ。
どの販路を想定した商品なのかによってパッケージの形態は変えるべきで、販路が明確に設定されていない中でデザイン性やコストのみを検討したようなパッケージは販路とのミスマッチを生み、売れない商品が出来上がってしまいます。

検討項目その4.どんなサイズにするか

今回は、サイズと言ってもお客様がどんなサイズを必要としているかのマーケティングの観点ではなく、小売店側から見たサイズについてです。
例えば、「高さ」も重要な検討項目です。販路ごとにある程度棚の間隔に一定のサイズ感がありますので、他の商品に比べて大きすぎたり、小さすぎると棚に入れてもらいづらくなってしまいます。お店はお店でお客様が見やすいように、お客様によく見えるように手に取りやすように棚を設計するわけです。自分が参入したい棚の他の商品とのサイズ感のバランスは検討すべきです。

検討項目その5.中身を見せるのか見せないのか

非常に重要なことです。
一般論で言えば、個人消費販路では中身が見えることは絶対です。
(土産物やギフトなどのギフト販路は中身が見えなくてもいいですが。)
大手さんのパッケージでは写真が入っている中身が見えない商品も多いですが、そもそも写真を撮ってもらうとそれなりの費用がかかりますし、パッケージを作る際も写真を入れればフルカラー印刷になり、資材コストも一気に上がります。写真は大手さんだからできることだと割り切って私たちは使うべきではありません。
「中身が見えるパッケージにすべきです!」
お金がある会社なら写真でもいいですが 笑

まとめ、

このようなことを一般的に指す見た目のデザインにプラスして検討してみてはいかがですか?


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